安全第一!台風の時期の解体工事

夏~秋にかけて多く発生する台風。
解体工事をご希望される時期に余裕があれば、天候が不安定なこの時期を避けて工事の手配ができますが、お金やタイミングの問題などで必ずしも時期をずらせるとは限りませんよね。また、台風によって空き家が被害を受けてしまい、解体を決意される方も多いようです。
今回は、台風の時期に解体しなければいけない場合の安全対策、気を付けるべきポイントについてお伝えしてきます。

解体現場に台風直撃!考えられる被害は?

作業員の事故

まず考えられるのは、悪天候時に解体作業を行う作業員への被害です。

雨で濡れて滑りやすくなった足場を歩くことは転落の危険がありますし、突風が吹けばよりバランスを崩しやすくなります。

また、これは解体現場に限ったことではないですが、雨量が増えれば周辺の河川が氾濫し水害により怪我を負ったり、場合によっては命を落とす可能性もゼロではありません。

このように、台風がきっかけで作業員が負傷すれば当然作業も中止せざるを得ず、工期も後ろにずれ込んでしまいます。

そう考えると、台風が頻発する時期にも関わらず、異常に短い工期で見積もりを提示してくる解体業者を選ぶことは得策ではありません。

天候のもたらす影響を軽視せず、しっかりと悪天候時の休工についての事前説明までしてくれるような良心的な解体業者に工事を依頼できればベストですね。

近隣への影響

作業員への被害ももちろん軽視できませんが、解体工事とは直接関係のない近隣住宅・住民への危険は最も避けなければいけないことの一つです。

解体中の工事現場は、取り崩した資材や何らかの細かい破片など、周りに飛散しやすいものが散乱しがちです。

通常の天候では、養生シート・パネルを用いることでこれらの飛散を避けることができますが、台風など特殊な天候の場合は100%防ぎきれない可能性が出てきます。

また、養生パネルそのものが剥離・倒壊してしまい通行人にぶつかってしまうことや、足場が崩れて隣家の一部を損壊してしまう可能性も考えられます。

作業員の事故についての項目でも触れましたが、やはりこのような不安定な気象状態でも作業を強行するような解体業者に工事を依頼することは、何としても避けたいところですね。

最小限の被害で安全に工事を終えるためには?

安全な工事計画を立てるためには、天候変化を加味した施工手順を練ることが大切です。

また、事前に実行できる対策として、
・現場の避難経路の確認(作業員の安全を確保)
・排水ルートの確保(大雨による水害の予防)
・作業実施or休工の判断基準の明確化
などがあります。

これらをあらかじめ作業メンバーで決定・共有しておくことで、万が一作業中に悪天候となった場合でも迅速に行動することができるはずです。

ただし、事前にいくら対策をしていても、台風の規模によっては入念に積み上げてきた対策がいとも簡単に崩されてしまいます。

万が一そうなったとしても被害を最小限に抑えられるように、「崩れたその先」を考えて一歩踏み込んだ対策を練ることも必要です。

たとえば、

・解体中の家屋の状態を不安定(アンバランス)なままにしておかない
→作業終了時、敷地内に飛びやすい資材が残っていたり建物のバランスが悪い状態では、もし無人の際に台風が直撃した場合に防ぐ術がありません。天候に不安のある日は余裕を持って作業を終え、危険な状態になっていないか確認することが重要です。

・飛散物を防ぐため、養生シート(パネル)を隙間なく確実に設置する※
→台風の際は敷地外へ物が飛散しないように、通常時よりも更に強固な対策をしておく必要があります。ただし、完全に閉じ込めてしまうと風の抜け道がなく、かえって抵抗を受けてしまい足場が大きく揺れる危険性があります。作業員の活動中はあくまでも空模様を窺いつつ、状態に沿った適切な方法で柔軟に態勢を変えていく必要があります。

まとめ

毎年必ずやってくる台風。解体業者に限らず、日本中の人々の頭を悩ませます。

あらかじめ出来る対策はしておくに越したことはありませんが、どんなに「万全を期した」と思っても、さらに不測の事態が発生する可能性が高いのが台風の怖いところです。

何かが起きてからでは取り返しがつきません。「いつもならこれで大丈夫」「去年はこれで乗り切った」と自身を過信せず、毎年毎年しっかり対策を考え直すくらいの労力をかけている解体業者かどうか、見極める力が施主側にも求められています。

私たち解体サポートがご紹介する解体業者さんの中に、見切り発進で解体工事を進めるような業者はいらっしゃいません。
常に安心してご依頼いただけるよう、すぐにコミュニケーションを取れる、選りすぐりの優良な解体業者さんをご紹介することが出来ますので、ぜひお気軽にご相談ください。